1.シードルの歴史
フランス北西部に位置するブルターニュ地方では、人々の生活とりんごは深く共存しワインの地方とは異なる独自のりんご文化を築いてきた。シードルは、りんご作りに最適な気候、土壌を持つフランス・ブルターニュ地方が育んだ産物である。
2.シードルができるまで
ブルターニュの農家に必ず植えられているりんごの木はシードル専用の品種。美しい樹形は緑豊かな田園風景の中で大地の恵みの象徴。収穫後戸外にさらして熟成されたりんごは、圧搾機でゆっくりと絞られ、果汁が樽の中で自然発酵して微発泡酒“シードル”となる。つまりシードルには添加物が一切なく、りんごそのままで糖分がアルコールと炭酸ガスに変化し、度数2~5%の発泡酒が出来上がる。
3.シードルの原料となるりんごについて
使用しているのは、ポリフェノールを多く含む皮部分が厚い、シードル専用りんご。
甘味、酸味、辛味、渋味などそれぞれ豊かな滋味を持つ40種類以上のりんごを厳選しブレンドしている。私たちが普段食べる食用りんごと比較すると、皮の厚いシードル専用りんごはポリフェノールが5倍以上含まれている。
4.シードルに含まれる栄養素
シードルはビタミン、ミネラル、アミノ酸が豊富で、特にポリフェノール(タンニン)を多く含んでいる。ポリフェノールはりんごやぶどう、お茶などに含まれる植物性物質で苦味、渋みの成分。コレステロールの酸化を抑え、動脈硬化を防止する効果がある。また、抗アレルギー作用や制菌作用があり、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を緩和する。他にも肌の美白、虫歯や口臭予防など、多くの優れた働きをもつ物質。